代表挨拶

世界の動物輸血医療を変える!

 私が20年以上動物医療の現場に携わってきた中で、一番の課題は輸血医療でした。動物医療には人医療のような献血システムが無く、各動物病院でドナーとなる動物を飼育したり、ボランティアとして飼主さんに協力してもらったりして輸血用血液を確保しています。しかし、十分には確保できず、輸血を諦める場面を多く見てきました。ご覧頂いている皆さんの中には、家族の一員として犬や猫を迎えている方々も多いと思いますので、同じような場面に遭遇した経験もあるのではないでしょうか。

 この現状に対して、人医療と同じような献血システムを立ち上げることは動物福祉などの観点から困難であり、何とか手立てはないかと模索していました。そんな時、ある展示会で早稲田大学が開発した『人工赤血球」に出会い、「まさにこれだ!」と確信しました。早稲田大学の開発技術はリポソーム型人工赤血球であり、有効性と安全性が確かめられていました。

 当社はこの人工赤血球を、まずは動物医療の現場で臨床利用できるようにします。輸血治療用の血液の絶対的不足を解決し、緊急で血液が必要な時に即使用可能な人工赤血球を臨床実用化することで、日本を手始めに世界の動物医療の現場に輸血医療機会を提供し世界の動物輸血医療を変えていきます。そして、いまや家族の一員となっているペットの救命と家族の幸せ作りに貢献したいと願っています。

一日でも早く皆さんの御期待と御要望に応えられる様、努力を続けて参ります。


代表取締役 山口 智宏